ユリカモメのユウリちゃんのお話

わたしはユリカモメのユウリ。ここは冬の日本の川の河口(かこう)だけど、なんてあたたかいんでしょう!人間をみてると、コートまで着てとても寒そうだけど、あまいあまい。海の向こうのロシアに比(くら)べれば、とってもポカポカしてるわ。わたしたちは、季節(きせつ)によって移動(いどう)する渡(わた)り鳥(1)
ツバメなど、子育てのために春から夏に日本へやってくる鳥を夏鳥といい、ユリカモメなど、北国の寒さをしのぐために秋から冬に日本にやってくる鳥を冬鳥といいます。なの。夏はロシアなどの北の国(2)
ロシアのカムチャッカと、京都市の鴨川(かもがわ)で共同研究(きょうどうけんきゅう)が行われ、毎年おなじユリカモメが、日本とロシアを行き来していることがわかりました。で大きな群(む)れを作って子育てをして、冬になると寒さをしのぐために群(む)れで日本にやってくるのよ。そういったカモメの仲間(3)
関東地方(かんとうちほう)では、ユリカモメの他に、セグロカモメやカモメ、オオセグロカモメなどが見られます。はほかにもけっこういるわ。
わたしたちの一日は、朝の海辺(4)
天敵(てんてき)から身を守るため、群(む)れになっていることが多いです。からはじまるわ。やっぱり夜はネコやイタチなどの天敵(てんてき)が怖(こわ)いから、海でねている方が安全だしね。そして朝になると海から陸(りく)の方に飛(と)んでいって、公園や川などで食べものをさがすの。それにしても日本はいい国ね♪食べもの(5)
水生昆虫(すいせいこんちゅう)や小魚、それらの死がいの他に、人があたえるパンなどもよく食べます。が豊富(ほうふ)にあるし、パンをくれる人間もいるしね。
わたしたちって、たしか東京都の鳥にえらばれているのよね?電車の名前にもなっているって話も聞いたわ。アイドルみたいでなんだかうれしいわね。万葉集(まんようしゅう)という和歌を集めた本にもわたしたちの古い名前(6)がのってるって聞いたし。
みんなわたしのことが好きみたいだから、一ついいこと教えてあげるわね。今は冬だから、白いカワイイ顔をしているでしょ?でも春になって北に向かうころになると、顔が真っ黒(7)
ロシアなどの北国に移動(いどう)する前の3月ころになると、ちらほらと黒い顔のユリカモメが見られるようになります。になってカッコよくなるんだから!楽しみにしていてね!
渡(わた)り鳥(1)

ロシアなどの北の国(2)

カモメの仲間(3)

わたしたちの一日は、朝の海辺(4)
海辺(4)

食べもの(5)

わたしたちって、たしか東京都の鳥にえらばれているのよね?電車の名前にもなっているって話も聞いたわ。アイドルみたいでなんだかうれしいわね。万葉集(まんようしゅう)という和歌を集めた本にもわたしたちの古い名前(6)
古い名前(6)
都鳥(みやこどり)といい、万葉集(まんようしゅう)や、伊勢物語(いせものがたり)といった、日本の古典(こてん)に登場(とうじょう)します。みんなわたしのことが好きみたいだから、一ついいこと教えてあげるわね。今は冬だから、白いカワイイ顔をしているでしょ?でも春になって北に向かうころになると、顔が真っ黒(7)
顔が真っ黒(7)

物語を読んだ人は、
ユリカモメクイズにチャレンジ!
ユリカモメクイズにチャレンジ!
